NECのQXシリーズ、HPのAシリーズ(HPEの5000シリーズ)、H3Cの概要とコマンド一覧
<Cisco Catalystとの違い>
コマンド体系がCiscoライクだが、コマンド名称がほぼ違う。
基本的には、
show→display
exit→quit
no→undo
enable(conf t)→super(system-view)
write memory(copy run start)→save
ter len 0→screen-length disable(system-viewに入る前に入力)
runnning-config→current-configuration
startup-config→saved-configuration
と置き換えられる。
それ以外は、Tab補完でほぼ出てきた表示に従って入力していける。
また、その他の注意点としては、
・機種・OSによっては、interface rangeが使用できない。
・dis this(display this)を使用すると、今入っているインターフェースの設定などが表示できる。(結構便利)
・do show runのようなコマンドはないが、どこでもconfigを表示できるはず。
・だいたいsfpのシリアルが取れない。
<概要>
製造は中国のH3Cテクノロジーズ(HPの100%子会社)が行っている。
HP 5000シリーズ、NEC QXシリーズにOEM提供しているため、中身はH3Cとほぼ同じ。多分コピーライトくらいしか変わらない。
HPのprocuveシリーズとは別物。
以前はCiscoとコマンド体形が似ていたらしく、似すぎていたためにCiscoから提訴され、操作コマンドを変更した(らしい)。しかし、最近は、showコマンドやnoコマンドなどが使用できるOSがでてきている。ただし、基本的にエイリアスなのでTAB補完を行うと、display xxxに変換されて表示される。また、show runではなく、show curなどで入力する必要があるため、結局dis curを打つのが楽。
<コマンド>
・特権モード
enable(configuration terminal)
→super(入るユーザによって打つ必要が無いことも。)
→system-view
・コンソールパスワード
user-interface aux 0
authentication-mode password
set authentication password simple <パスワード>
ter len 0
→screen-length disable(特権前のみ実行可能)
show run
→display current-configuration
show start
→display saved-configuration
erase start
→reset saved
show version
→display version
show tech
→display diag
(テキストファイルとして保存か表示させるか聞かれるので、Nを入力して表示させる。)
show inventory
→display device manuinfo
SFPなどのシリアル取得
★だいたい取れない。
→display transceiver manuinfo interface
(もしくは、
display transceiver diagnostic interface
display transceiver interface)
reload
→reboot
write memory
→save
<IRFスタックについて>
Cisco CatalystでいうStackWise相当の機能がIRF(Intelligent Resilient Framework)スタック。Ciscoと違いスタックケーブルは使用せず、機器のポート(LANケーブルか光ケーブルとSFPかDAC)を使用する。
設定後、1号機でも2号機でもコンソールに入ることは可能。
・IRFスタックの作り方
1.IRFスタックで使用するポートをシャットダウンする。
interface giga 1/0/47
shut
interface giga 1/0/47
shut
2.IRFスタックで2号機側のIRF番号を変更する。これを行うことで、gi1/0/1がgi2/0/1に変わる。再起動を行わずに進むと、インターフェースの頭番号は変わらないが、設定自体は可能なのでその後再起動で問題ない。
irf member 1 renumber 2
save
reboot(再起動)
(起動後インターフェース番号が変わる)
4.プライオリティを設定する。プライオリティの値が高い方が優先される。2で再起動していない場合、memberは変わらず1で入力できる。
irf member 1 priority 32
irf member 2 priority 16
5.IRFスタックで使用するポートを設定する。これも2で再起動していない場合、1で入力できる。
irf port 1/1
port group interface giga 1/0/47
irf port 1/2
port group interface giga 1/0/48
irf port 2/1
port group interface giga 2/0/47
irf port 2/2
port group interface giga 2/0/48
6.1でシャットダウンしていたポートをundo shutする。
7.IRFスタックを有効化する。
irf port-configuration active
8.設定を保存し、再起動させる。
save
reboot
9.対象ポートにケーブルをクロス(たすき掛け)で接続する。
10.接続後、自動で再起動されIRFスタックが組まれるので、display irfなどで状態を確認。
< 参考サイト>